バングラデシュJONAKI小学校がもっと身近に

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田んぼの真ん中にあるJONAKI小学校

ESAの支援するJONAKI小学校は、バングラデシュ南部のチッタゴンから南へ18キロほど離れたチャーラキヤ村にあります。2004年に、どんな境遇に生まれた子どもでも、ホタルの光のように、世を照らす光となってほしい、という願いを込めて建てられました。
コロナ禍の今、子どもたちに会いに行きたい気持ちはあっても、なかなか訪問はかないません。そこで、6月6日に、ESA教育スポンサーやESAサポーターを対象に、JONAKI小学校にてバーチャルツアーを開催しました。

現地から、コーディネーターのラザムさん、JONAKI小学校の主任教師を務めるジャハンギール先生、JONAKI小学校第1期生で現在チッタゴン大学在学のヤスミンさんが、日本からの参加者、総勢20名とオンラインでつながりました。

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(上)左がヤスミンさん (下)左から、カーンさん、ジャハンギール先生

JONAKI校はその日は大雨。回線の接続が不安定な中でしたが、学校の中をチッタゴンのコーディネーターのラザムさんに、少しだけ案内してもらうことができました。(その後、ラザムさんは雨が激しかったため、2時間も学校に足止めされてしまいました)



コロナ禍でも子どもたちに学びの機会を


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校で2005年から教鞭をとってきたジャハンギール先生からは、コロナ禍での先生たちの苦労、村人や子どもたちへの影響について、お話を聞きました。幸い、JONAKI校の子どもたちやその家族にコロナ感染者は出ていませんが、コロナの影響で、もともと厳しい経済状況は、さらに大きな打撃を受けています。バングラデシュ全土の学校は、いまだにオンライン授業ですが、貧しいこの村では、オンライン授業を受けられる子はほとんどいないため、教育は事実上ストップしています。そこで、先生たちは、昨年のロックダウンのあと、5月から、教科ごとに工夫して家庭学習用のワークシートを作成して配布、添削し、子どもたちに戻しました。オンラインで授業ができなくても教育を継続して行えるよう、先生たちが一丸となって頑張っている、というお話に、先生の情熱を感じ、参加者からは、そんな先生がいて、子どもたちはとてもラッキーだとのコメントも寄せられました。


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夢の実現に向かって

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JONAKI校の第1期生のヤスミンさんは、現在チッタゴン大学で経済の勉強をしていますが、これまでの道のりは決して平たんなものではありませんでした。両親が小学校も出ていない貧しい家庭で、食べていくのがやっとという環境の中で、それでも親や妹弟のサポートにより、大学に行きたい、という強い意志をもち続けて、難関である国立チッタゴン大学に昨年入学しました。

大学に通うために困難なことはありましたか?との参加者からの質問に対し、ヤスミンさんは、女性が大学に行くこと、村から離れた学校に時間をかけて通うことに対して、村人たちからの理解を得るために、説得しなければならなかったこと、と話しています。しかし、どんな困難があろうとも、人々の役に立つ仕事をしたいという夢に向かって、日々努力を惜しまない、との彼女の力強い言葉に、参加者一同、とても心を動かされました。

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チャーラキヤ村の家は安価な竹や土で組まれたものが多く、中には家族全員が一緒に寝るベッドが一つある

 

参加者の中には、現役の先生も多く、ご自分の状況と重ね合わせ、たくさんの質問も出て、リアルタイムで交流を深めることで、JONAKI小学校を近くに感じることができたようです。参加くださった皆さま、ありがとうございました。

 

一刻も早くコロナの状況が落ち着き、学校や大学が早く再開されて、子どもたちが元気に、友だちや先生とともに勉強できる日が早く訪れますように。


 

参加者より寄せられた感想

今日はとても貴重なオンラインの会に参加させていただきありがとうございました。益々サポートを続けて行こうという気持ちになりました。(S.Aさん)

 

支援先の様子は冊子で読んでいましたが、やはり、直接お話を聞けたことで、学校をとても近くに感じました。先生もコーディネーターの方も卒業生のヤスミンもとても素敵な方たちでした。今後とも支援を続けていきたいと思います。(K.Oさん)

 

ジョナキは本当にステキなところなのですね。行ってみたいです。コロナで大変な状況で、子どもたちの学びを止めないように頑張っている先生たちの姿は、わたしたちも全く同じだったので、大変共感しました。これからもホタルの光のように希望をもって進んでいかれることを祈っています。(E.Jさん)

 

子どもたちに教育をして小学校を卒業させることが目標だったのに、中学や高校に進む生徒に出てきたことは、素晴らしいですね。貧しい村から一人公立の大学まで進学したヤスミンさんの話しぶりも積極的で素敵な女性でした。最後に見せてくださったジョナキ小学校の写真集も現地の雰囲気が伝わってきました。M.Kさん)